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私たちの始まり
消費の裏側を考えられる世の中に
2018年夏、僕らはボルネオ島へ赴きました。
日本から一千キロも離れた太平洋に浮かぶ世界で三番目に大きな島です。
マレーシア、インドネシア、ブルネイの三ヶ国からなっています。
僕らが訪れたのはマレーシアのサバ州、ボルネオ島の最も北に位置する地域です。
そこには、壮大な生物多様性が広がっていました。
一方、熱帯林に入れば太陽の光はほとんど届かず、
植物たちの息を吸う音までもが聞こえてきたようでした。
しかし、その豊かな生態系は現在進行形で壊されつつあるのです。
拡大を続けるアブラヤシプランテーションのため、ジャングルが壊されたり、
伐採して合板加工し日本をはじめとする国々に輸出されています。
私たちはその光景に違和感を覚えました。
それは日本は世界で三番目の森林保有率を有する、緑豊かな国だからです。
しかし日本の森も深刻な問題を抱えていました。
過去に多く植えられたスギやヒノキなどの人工林に手入れが入らず、放置されているのです。その結果、生物の多様性が失われ、土砂災害などの問題が生じることもあります。何も知らずにしている、消費が間接的に日本の森を「死んだ森」に変えているのです。
また、一度、手入れが入った森は手入れなしでは生きてはいけなくなってしまうのです。これを解決するために、国産木材を消費することが大切だと考えました。
そこで、日本の森を活性化させれば、ボルネオの自然も守られ、国内の自然も守られると考え、国産材を使用した商品を作ることにしました。あえて、海外産と国内産に優劣をつけるのではなく、私たちは国産材の特徴を活かしたモノ作りをしました。
国産材の特徴は年輪と香りにあります。私たちは未来の消費者である高校生を主な対象にして、今回の定期入れを完成させました。
Ring Projectは、私たちTeam if.の、小さいけれど芯から本物のアクションです。
私たちは皆がモノを買う数秒前に「もし買ったら...」と想像する社会を夢見て、
“Think globally, Act locally”を合言葉に、その理想に向かって活動しています。
私たちの想いそして活動が、あなたに伝わり、
そしてあなたから、ring -輪- となって広がっていくことを願っています。
四季とともに年輪を刻み成長していく、日本の木々のように。